65. みなみのかんむり座 Corona Australis

南冠座  Corona Australis

魔法の真珠  The Magic of Pearls

Across Corona Australis

 この光景はみなみのかんむり座の領域の北の境界付近にあり、「みなみのかんむり座 R星集合体」(R Coronae Australis complex)とも呼ばれ、太陽系からの距離はおよそ500光年です。雲のように見えるのは星間分子雲で、若い星がたくさん生まれています。青く光っているのは反射星雲 NGC 6726、6727、6729、IC4812 です。雲から外れた右上には球状星団 NGC6723 がありますが、距離的には星雲より3万光年も遠くにあります。



 これは上の画像の反射星雲と球状星団を拡大したものです。反射星雲は星からの光を反射して輝いていて、星雲自体はほとんど光を放っていません。



 この球状星団 NGC6541はみなみのかんむり座の領域 2万光年にあり、双眼鏡でも見ることができます。小型の望遠鏡では眩しいほどで、大きな望遠鏡では個々の星が見えるとのことです。1826年にイタリアの天文学者とスコットランドの天文学者が発見したそうですが、さぞかし興奮したことでしょう。


 みなみのかんむり座のシサスクのイメージは「魔法の真珠」。

 ここで思いがけずまた、ぼうえんきょう座の話

 みなみのかんむり座 は ぼうえんきょう座に一番近いところに位置しています。そして ぼうえんきょう座で最も明るい α星は、かつて みなみのかんむり座の星だったというのです。 ひょっとしてシサスクは、その星のことを「魔法の真珠」と言っているのではないでしょうか。その星(真珠)が加わると、冠のサイズが大きくなるのです。まさに魔法でしょう?



 ε から θ まで( θ を含めない場合もあるようです)が現在のみなみのかんむり座ですが、ぼうえんきょう座の α を加えて黄色で繋いでみるとどうでしょうか。

 シサスクのみなみのかんむり座の音楽は、つる座のハ長調の終結和音を引き継ぎ、C(ド)の音から静かに始まります。星雲(ドミソの和音)から最初に生まれる星は Des(レ♭)の星。C(ド)の音から半音上がっただけですが、Cis(ド)でないところが真珠貝から生まれたばかりの珠のように思えるのはなぜでしょうか。生まれたての珠は B(シ♭)だったり、Des(レ♭)だったりEs(ミ♭)だったり・・。曲のコーダ(終結部)では そうした臨時記号(♭)がすべて取れて、シンプルな輝きに仕上がっていきます。そんな真珠がたくさん集まるとゴージャスな球状星団にもなるのかもしれません。








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