18. こぐま座 Ursa Minor

小熊座  Ursa Minor

平和  Peace


 大きい柄杓は北斗七星 The Big Dipperで、おおぐま座の一部、小さい柄杓は小北斗七星 The Little Dipperとも呼ばれることもある、こぐま座の一部です。


The Little Dipper

 こぐま座には熊の尻尾の先に北極星 Polaris が輝いています。上の画像の北極星のそばに書かれた円の中心は天の北極を示していて、北極星はそこから少しだけ離れたところにあります。船乗りは昔から、北極星の方向がほぼ真北であることを知っていたといいます。

 シサスク自筆の星座図にもこれら 2つの位置関係がしっかりと書かれています。




 PÕHJANAELは北極星。 TAEVA NABA( が天の北極です。TAEVAは天 HEAVEN、NABAは「へそ」という意味です。エストニア語では天の北極を「天のへそ」って呼ぶのでしょうか!?!

 ところで、シサスクによるへびつかい座の星座図には地平線が書き込まれています。つまり、へびつかい座は地平線近くの低いところに見える星座ということです。こぐま座はそれに対し、天の一番高いところに位置する北極星を含む星座です。そのことからもシサスクのこぐま座のイメージが「平和」であることが納得できます。戦争によって破壊された地上世界を思わせるへびつかい座の曲に対し、空高く天の北極にあり、一年中見ることのできるこぐま座は、まさに天上の世界、永遠の平和を思わせるからです。

Polaris 北極星

 こぐま座のシサスクの音楽には、なかなか癒えることのない戦争の、心の傷跡が感じられます。平和であることを噛み締めるにはまだ長い時間がかかるだろうけれど、北極星は「いつも君を見守っているよ」という優しい輝きを放っているのかもしれません。



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